2008年3月号(VOL-3)
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 私は2006年夏から約1年間スウェーデンに留学していました。
 英語圏ではない国で、大変だったことも多々あったけれどその分、楽しいこともその倍以上ありました。最初はスウェーデン語を聞くのも初めてで生活や食べ物も日本と違い、何もかもが新しいものばかりでした。


・・・学校生活・・・
 たくさんの違いの中で私が驚いたのは学校生活です。私の通っていた高校は公立の高校で町の中心部にあり1000人以上の生徒がいました。また学校の建物はとても大きくて、離れた場所にも校舎があり、最初は教室を見つけるので精いっぱいでした。
 スウェーデンの高校には日本の大学のようにたくさんの学部や学科があり、入学する前に自分のしたいことや好きな学科を選ぶことができます。それにより生徒ひとりひとりが自分のしたいこと、好きなことを具体的になおかつ専門的に学んでいます。そして高校には校則というものもなく、いろんなことに対して強制ということも特にありませんでした。また、勉強でも人と比べることは全くなく、自分の責任は自分でとりのびのびした高校生活を送っているように思えました。
 部活や学園祭などクラスみんなでする行事などがなく、クラスメート全員とかかわる時間が少くて淋しかったです。放課後も終わる時間はクラスによって違うのでみんな最後の授業が終わればすぐに家へ帰ってしまいます。


・・・シャイなスウェーデン人・・・
 留学前に本でスウェーデン人はシャイというのを読みました。いざ、留学してみると本当にシャイでした。特に若者はシャイで、最初は友達をつくるのにもすごく苦労しました。日本だと当たり前に友達を誘って一緒にお弁当食べたり、冗談まじりの会話をしたりしたけれど、最初の頃は言葉のわからない国で当たり前のようなことがとても難しいように感じました。



・・・SKA Y FIKA(スカ ビー フィーカ?) ・・・
 これは私の好きなスウェーデン語のひとつです。日本語で「お茶をしませんか?」という意味になります。スウェーデン人はこのFIKAという時間がとても好きです。お茶をしながら世間話をし、親睦を深めます。この時FIKAにかかせないものはケーキやクッキーといった洋菓子です。
 スウェーデン人は男女問わずチョコレートやアイスクリーム、ケーキといった甘いものがとにかく大好きです。アップルパイには上からカスタードクリームをどっぷりかけ、チョコレートケーキには生クリームをのせおいしくいただきます。スウェーデンの洋菓子を食べていてどれもカロリーがかなり気になる甘いものばかりでした。私は1年間に3つのホストファミリーをまわり一緒に住んでいたのですが、どのホストマザーもお菓子を作ることが好きでした。第二ホストファミリーのお母さんにケーキの作り方を教えてもらったので毎日のようにチョコレートケーキを焼いていました。


・・・春の訪れは アイスクリーム屋さんの長い行列で・・・
 冬の間は休業しているアイスクリーム屋さんが3月下旬になると営業を再開し、それを楽しみにしていた人たちの長い行列ができます。それは長い冬を終え、これから暖かくなっていく季節の変わり目のように思えました。また、平日のお昼にベビーカーをおしながらアイスクリームを食べるお父さんの姿をよく目にしました。これは社会保障がしっかりしているスウェーデンならではの光景だなと思いました。
 こうして長いようで短かった月日があっという間に過ぎていき、この1年間で数えきれないほど多くの人と出会い、語学だけではなく、たくさんのことを学べてよかったです。また、日本を外側から見つめ直し、改めて日本のよいところ、悪いところを再認識でき、今まで以上に日本文化や日本料理が好きになりました。
 今後、再びスウェーデン留学を目標にして学問に励みたいと思っています。そして将来は日本とスウェーデンを結ぶ架け橋のような職業に就きたいです!

2008年3月号(VOL-3)
    
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