2006年9号(VOL27-2)
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スイスからの便り、スイス料理
 スイスより残暑お見舞い申し上げます。あるレストラン、夏のテラス
 この7月、スイスは驚異的な猛暑でした。雨の降らない30度以上もしくはそれに近い暑い日が44日続きました。ハッキリ言って、これは危険です。毎年8月1日はスイスの建国記念日で、夜には盛大な花火パーティが繰り広げられるのに今年は中止です。夏はどの家でも、グリルが主役ですが、そのグリルにもガス・電気以外は禁止だということになりました。ところが8月にはいるや否や天気の崩れること。気温も下がる下がる、1桁とは行かないけれど、13度、14度。20度以上の差があるとたいへんですよねえ?でもそこはスイス、まわスイス料理:タルタルりはセーターあり、ジャンパーありの備えはバッチリ。わたしはこれにはついていけない。夏でも、冬でも、家の中は20度前後。ついつい無防備、無頓着? 陽が当たってるから暖かい? ここはスイス!! だまされるんですよねえ。まあ、天気のことはこれくらいにして、今回はスイスの食事について書いてみます。
 ここスイスは、まわりがイタリア、フランス、ドイツといったお国柄か、比較的美味しく食べられると思います。これは10数年いるからいえるのかもしれません。朝食は、アメリカよりずいぶん軽くそして質素。お隣のイタリアは朝から甘いもの(マフィン・ムース・ケーキ類)がでるようでそことまた大違い。パン、コーンフレーク、ヨーグルト、チーズ、ハム、サラミ、コーヒー、ジュースってかんじかしら? ちなみに我が家はコーヒー。息子がコーンフレーク。朝は食べないですから、主人が日本の朝食を見てビックリ!! 朝からご馳走だって!!
 そして、有名?というか名物というか、冬はもちろん、チーズ・フォンヂューといって、ホーローなべのようなものにチーズとワインをミック郷土料理:チューリッヒ風ゲシュネッツェルスさせてトロトロにさせて一口大のパンを串のような長〜いフォークでかき混ぜて、チーズをくっつけて食べるんです。はじめはなにこれ?って思った私も今じゃあ大ファン!! 慣れって怖いものです。そして、またチーズ料理で、ラクレットっていう日本人が大好きそうなものです。角切りのチーズをとろけさせて、ゆでたジャガイモの上に乗っけて食べるんです。溶けたチーズの上に
パイナップル・洋ナシ・トマト・ピーマン・シャンピニオンと好きなものをくわえてOK。自分流で。そして、今の季節はサラダプレート。特にソーセージとチーズを混ぜたサラダ、タルタルといって、生牛肉の、そうそうユッケのようなお肉をトーストにのせて食べるんです。なかなかいけるんですこれが。後は、牛かつ(ウイーン風)? そしてチーズとハムの入った牛かつ(コルドンブルーといいます)。そしてチューリッヒ風ゲシュネッツエル(お肉いためのクリームソース和えとロシュティ)。これがなんでチューリッヒ風?って思うんですけどねえ。牛かつも何でウイーン風?? 今度調べてみます。
 ただ、日本人には残念ながらお魚のお料理が少ないんです。まあ海もないからとは思いますが。それでも近年は画期的というのも、このスイスで寿司レストランが流行ってるというか、日本食レストランが一昔前じゃあ考えられないくらいに増えました。でも、まだまだ競争じゃあないですねえ。だって、すっごく高いんですよ。一人一万円ってザラ。高くないですか? それでも、日本人は日本人の口にあった物がいいじゃないですか、だから行くんですよねえ。流行るんですよねえ。たまにはいいですけど、しょっちゅうは無理ですよねえ。でも、日本への里帰りはもっとかかるんで、自分を甘やかすというか、ご褒美でもあるんですよね。
 それでは、次回にまた違うテーマで皆様にお会いしましょう。CIAO.(チャオ)
スイスより 辻村シニガー加代子
辻村シニガー加代子さんのプロフィール辻村シニガー加代子さん
 神戸生まれの栗東育ち。琵琶湖ホテルの従業員時代にスイスで就業する機会を得、1990年にピーターさんとご結婚、以後スイスに在住。RIFAのホームページをご覧になってメールをくださり、お便りを送ってくださることになりました。
2006年9月号(VOL27-2)

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